篠原巧 博士(スウェーデン王立工科大学)による研究セミナー「汚染攻撃下におけるデータ駆動型セキュリティ」
日時:2026年4月8日(水) 14:00〜15:30
場所:東9号館 309号室
講演者:篠原 巧 博士(スウェーデン王立科学大学 研究員)
講演題目:汚染攻撃下におけるデータ駆動型セキュリティ
概要:
近年, システムモデルが未知であっても, 収集されたデータのみを用いて制御器を設計・実装するデータ駆動型制御(Data-Driven Control)が注目を集めている. 既存研究のほとんどは, 利用可能なデータが真正であり, 攻撃者による改ざんを受けていないことを暗黙の前提としているが, 現実には, 通信チャネルやデータストレージが攻撃対象となり, 観測・記録されたデータが汚染される可能性がある. 本セミナーでは, システムモデルが未知であり, かつ攻撃者によって汚染されたデータのみにアクセス可能である状況を対象として, 攻撃の検出・特定およびデータ駆動型制御の問題を議論する. まず, データ汚染攻撃のもとでの攻撃検出・特定およびデータ駆動型制御に関する本質的な限界を明らかにする. 次に, 一定の条件の下では, 汚染データのみからデータ内の攻撃を検出・特定できることを示す. 最後に, 汚染データに基づく新たなデータ駆動型制御手法を提案する. 提案手法では, オンラインデータの学習に基づくデータ再構成により, 汚染攻撃下においても, モデル予測制御(MPC)と同等の制御性能を達成できることを示す.
略歴:
慶應義塾大学にて, 2016年に学士号, 2018年に修士号, 2024年に博士号を取得. 2018年から2025年まで, 株式会社三菱総合研究所においてコンサルタントとして勤務し, サイバーセキュリティ政策に関する調査・研究に従事. また, 2024年から2025年まで慶應義塾大学理工学部訪問研究員を兼任. 2025年5月より, スウェーデン王立工科大学(KTH Royal Institute of Technology)において博士研究員として勤務し, 制御システムのサイバーセキュリティに関する理論研究に従事.
セミナー後は,研究室見学会を開催します.